[下痢] [食物アレルギー]


 ●あなたの愛猫の栄養状態は完全ですか
   愛猫をとりまく環境には、彼らの栄養状態に影響を与える様々な要因があります。一見健康そうに見える彼らも実際には、健康な状態と潜在的栄養欠乏の状態の間を往復しているとも考えられるのです。
 このような潜在的栄養欠乏状態が続くと、以下のような弊害がもたらされます。
  ●成長が遅れる。   ●ケガやキズの治りが遅くなる。
  ●免疫能が低下し、細菌やウイルスなどの感染を受けやすくなる。 
  ●毛づやや被毛の状態が悪くなる。  ●元気がなくなる。
  ●寿命が短くなる。



 ●猫の栄養状態に影響を与える要因


 1. 年齢
年齢(ライフステージ)によって、猫の栄養要求は大きく変化します。子猫は成猫以上にビタミン、ミネラル及びその他の栄養素を必要とします。また、猫も年をとると各種栄養素の吸収力が低下するので適切な栄養補給が必要です。妊娠そして授乳中には、いちじるしく栄養要求量がアップします。

 2. ストレス
人間の社会生活同様、猫も毎日の生活の中で何らかの精神的・肉体的ストレスを受けています。ストレスは猫の栄養要求を増大させます。

 3. 薬物治療
薬剤によっては、猫の栄養要求に変化を与えるものがあります。このような場合にも適切な栄養補給がのぞまれます。

 4. 寄生虫と病原菌
細菌やウイルスなどの感染や寄生虫は、猫の栄養要求、食欲そして消化吸収に大きな影響を与えます。ノミでさえもかなりのダメージになります。

 5. フード摂取量
猫は、毎日同じ量のキャットフードを食べるとは限りません。自分の体に必要な栄養を十分とらない日もあります。

 6. 食事の残り物または自家製の餌
そもそも人間と猫の栄養要求は大きく異なっていますので、食事の残り物では、猫に必要な各種栄養素をバランス良く補うことはできません。自家製の餌には、愛情がこもっていますが、猫の栄養素にマッチした餌をつくることは、実際には非常に困難です。

 7. お菓子やおやつの与えすぎ
ペット用のお菓子やおやつは、味はよいもののペットの栄養バランスを考慮して製造されているものではありません。このようにカロリーのみが高いお菓子やおやつは、キャットフードに対する食欲を減じてしまい、結果としてビタミンやミネラルなどの栄養素の欠乏を招きます。




 ●下痢
  下痢の症状が激しいときや長く続くときは要注意。
重い病気が隠れていたり、体調が急に悪化することがあります。
下痢の原因を取り除く治療と共に適切な食事療法が必要です。


■食事管理のポイント■
  • 食物アレルギーの原因となりやすい食品を避け、消化の良いタンパク源を与えましょう。

  • 脂肪は特に胃腸に負担をかけるので、控え目に。ただし必要最少量は、与えて下さい。適度な脂肪は下痢を改善するのに必要な栄養素を供給します。

  • 乳糖・乳製品を含まないものを与えましょう。

  • 猫はでんぷんに対する耐性が低いため、消化の良い炭水化物を与えましょう。

  • 小麦は、食物アレルギーの原因となるので避けましょう。

  • 下痢によって失われやすい必要量のビタミン・ミネラルを補いましょう。


    ※食物アレルギーの原因(アレルゲン)になりやすい食品
   牛肉、ミルクタンパク(カゼイン)、小麦グルテン


 小腸性   大腸性 
排便の頻度 正常か増加 高頻度
便の総量 大量の水様便 正常か増量
切迫あるいはしぶり  まれ しばしばあり
糞便中の粘液 なしまたは少量 大量
糞便中の血液 暗血(消化血) 赤色(鮮血)
脂肪下痢 認められることあり  なし
体重減少 あり まれ
嘔吐 あり なし
糞便の色 多様 通常は茶褐色
悪化因子 食事の切り換え
高脂肪の食事
消化性の低い食事
ストレスや心理的  
因子が重要


猫の下痢の原因はさまざま


細菌やウイルスによる感染  食べすぎ
腫瘍            食物不耐症
寄生虫           毒素
肝臓や膵臓の病気      食物性アレルギー

治療とともに食事療法を!




 ●食物アレルギー
  猫の皮膚病や胃腸障害がなかなか治らない場合は、
その原因として食物アレルギーが考えられます。


 食物アレルギーとは?
食物アレルギーは、食物中のある特定の成分に対してアレルギー反応を示すことを言い、主に皮膚、消火器系、またはその両方に症状が現われます。
猫の皮膚病や胃腸病の約10%は食物アレルギーが原因と考えられています。


 まずは獣医師に相談を・・・
これといった原因が思い当たらないのに、以下のような症状が長く続き、なかなか治らない場合には、食物アレルギーの可能性が考えられます。
早めに獣医師にご相談ください。
皮膚のかゆみ    外耳炎や耳のかゆみ   脱毛
皮膚炎(発赤)   二次感染による化膿   下痢
ふけ・かさぶた   じんましん       嘔吐


 食事を低アレルギー食にかえましょう。
アレルギー反応を引き起こす物質をアレルゲンといいます。
ペットの生活環境にはさまざまなアレルギーの原因がありますが、たいていの場合、いくつかのアレルゲンが複合して発症に至ります。
複数の要因が重なって発症することが多いため、アレルゲンとなるハウスダストやダニを完全に排除できなくても、食事を低アレルギー食に変えることでアレルギー症状をおさえることができます。


■食事管理のポイント■
  • アレルゲンとなりやすい食品(牛乳、牛肉、小麦、マトン、ポーク)を与えないようにしましょう。

  • 栄養バランスの良い低いアレルギー食と新鮮な水だけを与え、症状の変化に注意しましょう。