気をつけよう!3つの伝染病   FVR・C・P   

猫ウイルス性鼻気管炎  FVR
いわゆる「猫の鼻カゼ」と呼ばれたもので、ヘルペスウイルスが病源体です。
セキ、発作的なクシャミ、40度以上の発熱が主な症状です。
はじめ鼻ミズや目ヤニが出て、症状が進むと鼻ミズや目ヤニはさらにふえ、食欲がなくなる、下痢をする、脱水症状を示し、放っておくと肺炎をひきおこして死亡することもあります。
子猫だけでなく、成猫にも感染します。妊娠猫だと流産することがあります。
猫カリシウイルス感染症  C
猫のインフルエンザと呼ばれていたもので、カリシはラテン語のグラス、ウイルス表面のU字形のくぼみから名付けられました。
かかりはじめはクシャミ、鼻ミズ、発熱と鼻気管炎にたいへんよく似ています。
症状が進むと舌や口の周辺に潰瘍ができます。また、二次感染が起きると肺炎を併発して死亡することもあります。
この2つの病気は混合感染し発病することが多いので、ふつう1つの病気としてまとめて対処する方法がとられています。
猫汎白血球減少症(猫伝染性腸炎)  P
白血球が極端に少なくなる病気なので、最近は汎白血球減少症(はんはっけっきゅうげんしょうしょう)と呼ばれます。パルボウイルスという小さなウイルスが病原体なので、猫パルボと呼ぶ人もあります。
感染すると、高熱、嘔吐、時として下痢がはじまり、脱水症状となります。のどが麻痺して自分で水が飲めなくなることもあります。体力のない子猫など、たった一日で死ぬこともある怖い病気です。従って病気の様子を見るといったゆとりはなく、予防が大切です。



 予防するには・・・

 この3つの伝染病のうち、これまでは猫汎白血球減少症のワクチンしかありませんでした。しかしこのほど猫ウイルス性鼻気管炎と猫カリシウイルス感染症に対するワクチンが開発され混合ワクチンとなり、3つの伝染病を1つのワクチンで予防できるようになりました。
 このワクチン注射によって、ほとんどの猫を3つの病気から予防できますが、注意してほしいことは、この混合ワクチンがヘルペスウイルスやカリシウイルスという大変伝播性が強く、その上複雑な性質をもったウイルスを対象にしているため、ワクチンを注射しても、外からより強いウイルスが侵入してくるとこれを完全にやっつけることができないで、時にはクシャミ、鼻ミズ、発熱などの症状を出す猫もあることです。
 しかしこのような場合でも、ワクチンを注射していない猫が重篤な症状になったり、死んでしまったりするのに比較すると、はるかに軽い症状ですんでいます。このようなワクチンの働きを、発症防御効果と呼んでいます。
 ふつう子猫は、生まれたときにこの病気の免疫をもっている母猫から初乳を通して親ゆずりの免疫をもらいます。ところがこの免疫の期間は長くても生後2〜3か月ぐらいしか続きません。ですからワクチンを注射してもらうには、この親ゆずりの免疫の切れる時を選ばなければなりません。
 子猫が生まれたら、注射の時期をいつにするか、かかりつけの先生とよく相談して下さい。
 注射は、親ゆずりの免疫の切れるおよその時期をみて1回目を行い、さらにその3週間後に2回目の注射を行います。これで十分な免疫をつくることができます。
 さらに6カ月から12カ月毎に1回注射しておけば、3つの伝染病に対して望ましい防御効果を与えることができます。